寝るときはちょうどよかったのに、まだ暗いうちに肩が冷えて目が覚める。時計を見ると5時台。もう一度眠ろうとしても、足元がひんやりして寝つけない。10月の後半になると、こういう朝が急に増えます。
結論:気象庁の東京の観測値(2024年・2025年の10〜11月、120夜)を集計すると、23時から明け方までの気温の下がり幅は平均1.3〜2.4℃と小さく、最も冷えるのは5〜7時台(7割)でした。季節で大きく変わるのは下がり幅ではなく、気温の水準です。明け方が15℃を下回る夜は、10月前半の3%から、10月後半に50%、11月前半に97%へ増えます。寝るときの体感で掛け物を決めると、明け方の寒さに足りなくなります。厚生労働省の睡眠ガイドは、寝具で寝床の中を暖かく保てれば、室温の低下が睡眠に与える影響は少ないとしています。
東京の夜、寝るときから明け方まで何℃下がるか
気象庁が公開している東京の1時間ごとの気温から、各夜の「23時の気温」と「翌朝1〜7時の最低気温」を比べました。対象は2024年と2025年の10月・11月です。
| 時期 | 23時の平均 | 明け方の最低(平均) | 下がり幅(平均) | 明け方が15℃未満の夜 | 明け方が10℃未満の夜 |
|---|---|---|---|---|---|
| 10月前半 | 20.3℃ | 18.9℃ | 1.3℃ | 3% | 0% |
| 10月後半 | 17.1℃ | 15.4℃ | 1.7℃ | 50% | 0% |
| 11月前半 | 13.6℃ | 11.5℃ | 2.0℃ | 97% | 23% |
| 11月後半 | 11.1℃ | 8.7℃ | 2.4℃ | 93% | 79% |
わかることは3つあります。
- 一晩の下がり幅は小さい:都市部の東京では、寝る時刻から明け方までに下がるのは平均で2℃前後です。「夜中に急に冷え込む」というより、もともと低くなった気温がもう少し下がる、という形です
- 最も冷えるのは明け方:その夜の最低気温が出た時刻は、6時台・5時台・7時台の順に多く、この3つで約7割でした
- 10月後半を境に水準が下がる:明け方が15℃を下回る夜は、10月前半はほぼゼロ、後半は2夜に1夜、11月に入るとほぼ毎晩になります
外の気温は、そのまま寝室の温度ではありません。それでも、外が下がる時刻と寝室が冷える時刻はおおむね重なります。「寝るときに暑くも寒くもない」掛け物は、10月後半からは明け方に足りなくなりやすい、というのがこの表の読み方です。
寒くて目が覚めるのは、部屋より「布団の中」の問題
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」は、夏に寝室が暑くなると睡眠時間が短くなり眠りの効率が下がるという報告がある一方で、冬に寝室の温度が下がって睡眠が悪くなるという報告は乏しく、寝具を十分に使って寝床の中が暖かく保たれていれば、睡眠への影響は少ないと書いています。
つまり、明け方に寒さで目が覚めるときに見直すのは、まず布団の中です。よくあるのは次のようなケースです。
- 掛け物が寝るときの体感に合わせてある:入浴後や暖かい部屋から布団に入った直後は、薄い掛け物でも寒くありません。明け方の冷え込みに合わせると、もう一枚必要なことがあります
- 肩口や首まわりが開いている:寝返りで布団がずれ、肩が出ると、そこから冷たい空気が入ります
- 下からの冷え:敷き布団やマットレスの上が冷たいと、掛け物を増やしても背中や足元が冷えます
明け方の寒さを防ぐ5つの方法
- 掛け物は「明け方」に合わせて決める:10月後半からは、寝るときに少し暖かいと感じるくらいでちょうどよくなります。暑ければ足で蹴って調整できるよう、薄手を重ねる形にしておくと便利です
- 肩口をふさぐ:肩までかかる長さの掛け物にする、首元を覆う寝間着や着る毛布を使うなど、寝返りでも肩が出にくくします
- 下を温める:敷きパッドを冬用にする、電気敷き毛布を使うなど、背中側からの冷えを防ぎます。電気毛布は寝る前に布団を温めておき、入るときに切るか弱にする使い方が基本です。選び方と使い方はニトリと山善の電気毛布の比較で詳しく書いています
- 寝る前の部屋を暖かくしておく:睡眠ガイドは、冬に寝る前に過ごす部屋の室温が低いと寝つくまでの時間が長くなるという研究を紹介し、寝る前はできるだけ暖かい部屋で過ごすことを勧めています
- 起きる時刻の寒さに備える:同じガイドは、夜中のトイレや早朝の起床時に急な寒さにさらされると血圧が急に上がり、脳卒中や心筋梗塞につながるおそれがあるとして、WHOの住環境ガイドラインが冬の室温を18℃以上に保つよう勧めていることを紹介しています。羽織るものを枕元に置く、起きる時刻の少し前に暖房が入るようタイマーをかける、などの工夫が役に立ちます
寒さ以外の理由も考えたいとき
暖かくしても毎朝同じ時刻に目が覚める、寒さを感じていないのに目が覚めてしまう、という場合は、寒さ以外の原因も考えられます。年齢とともに朝早く目が覚めやすくなることや、夜中のトイレ、睡眠の病気などです。目が覚めたあとに眠れない日が続き、日中の眠気やだるさで困っている場合は、かかりつけ医や睡眠外来に相談してください。
まだ暖房を入れる時期ではない、という方は、寝るときのエアコンはいつまで必要かで、東京の平年値から季節の変わり目の目安を出しています。
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よくある質問
明け方に寒くて目が覚めるのは、病気のサインですか?
寝室の温度は何℃にすればいいですか?
電気毛布は朝までつけたままでいいですか?
毛布は掛け布団の上と下、どちらに掛けますか?
参考:気象庁「過去の気象データ検索」東京(1時間ごとの値、2024年・2025年の10月・11月)をもとに編集部で集計(各夜の23時の気温と、翌朝1〜7時の最低気温を比較。対象120夜)。厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(温度の環境づくり、冬の室温とWHO住環境ガイドライン)。屋外の気温であり、寝室の温度とは異なります。資料確認:2026年10月13日。一般的な健康情報であり、個別の診断や治療を目的とするものではありません。