夏は目覚ましの前に自然と目が覚めていたのに、10月に入ってから布団から出られない。アラームを止めて、二度寝して、気づけば出発の15分前——。
その原因の一つは、とても単純です。起きる時刻に、まだ日が昇っていないのです。国立天文台の暦で東京の日の出時刻を確認すると、10月の1か月だけで日の出は26分遅くなります。この記事では、起きる時刻ごとに「日の出前に起きる朝」がいつ始まり、いつ終わるのかを日付で出し、暗い朝に光を足す方法を整理します。
起きる時刻別・日の出前に起きる期間(東京)
国立天文台暦計算室の「日の出入り」(東京)をもとに、日の出が起床時刻より遅くなる期間を数えました。秋側は2026年、春側は2026年1〜3月の値を使っています(日の出の時刻は、年が変わっても1分程度しか違いません)。
| 起きる時刻 | 日の出前に起きる期間 | およその長さ |
|---|---|---|
| 5時30分 | 9月25日〜3月30日 | 約6か月 |
| 6時00分 | 10月30日〜3月9日 | 約4か月半 |
| 6時30分 | 11月30日〜2月12日 | 約2か月半 |
| 7時00分 | なし | 一年中、日の出のあと |
6時に起きる人は、10月30日から翌年3月9日まで、日の出前に目覚ましを止めることになります。東京で日の出が最も遅いのは6時51分で、7時起きの人は一年を通じて日の出のあとに起きています。ただし日の出の直後は、空が明るくなっても部屋の中はまだ暗いことが多いので、時刻だけで「明るい」と判断しないでください。
数字で見る、秋から冬の日の出
| 日付 | 日の出(東京) | メモ |
|---|---|---|
| 6月6日〜21日 | 4時25分 | 一年で最も早い |
| 9月1日 | 5時13分 | — |
| 10月1日 | 5時35分 | 9月の1か月で22分遅れた |
| 10月31日 | 6時01分 | 10月の1か月で26分遅れる |
| 11月30日 | 6時31分 | 11月の1か月で29分遅れる |
| 12月22日ごろ(冬至) | 6時47分 | まだ遅くなり続ける |
| 1月1日〜13日 | 6時51分 | 一年で最も遅い |
| 2月13日 | 6時30分 | — |
| 3月10日 | 5時59分 | 6時より早くなる |
ポイントは3つあります。
- 10〜11月は、ほぼ毎日1分ずつ日の出が遅くなります。10月1日の5時35分から11月30日の6時31分まで、2か月で56分です。体感で「急に朝が暗くなった」と感じるのは、この速さのせいです
- 日の出が最も遅いのは冬至ではなく1月上旬です。冬至を過ぎても朝はまだ暗くなり続け、6時51分の日が1月13日ごろまで続きます
- 最も早い6月と最も遅い1月の差は2時間26分です。同じ6時起きでも、6月は日の出から1時間半以上たっているのに、1月は1時間近く前です
夕方の日の入りや、秋冬に眠い・だるいと感じる仕組みについては冬に向けて眠くなる理由で詳しく書いています。この記事は「朝に起きる」ことに絞って話を進めます。
なぜ暗いと起きにくいのか
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」は、朝に光を浴びることで体内時計がリセットされ、脳の覚醒度が上がると説明しています。日中に1,000ルクス以上の光を浴びると、夜のメラトニン分泌が増えて寝つきも良くなるとしています。
日の出前に起きる朝は、このリセットの合図が目覚ましの時点ではまだ届きません。体は「夜の続き」のまま起き上がることになり、眠気が抜けるまでに時間がかかります。さらに朝の光が遅れると体内時計が後ろへずれやすくなり、夜の眠気も遅くなります。暗い朝が続くと、夜更かしと朝のつらさが互いを強め合うのが秋冬の形です。
暗い朝に光を足す方法
日の出は変えられないので、起きる時刻に自分で光を用意するのが基本です。
1. 起きたらすぐ、部屋の照明を一番明るくする
いちばん手軽で、今日からできます。目覚ましを止めたら、まず天井の照明を最大の明るさでつけます。カーテンを開けても外が暗い時期は、カーテンより照明が先です。
2. 起床時刻に照明が自動でつくようにする
スマート電球や、照明をつなぐスマートプラグで、起床時刻に明かりがつく設定にします。目覚ましの音より少し前から明るくなっていると、起き上がる時のつらさが和らぎます。
3. 光目覚ましを使う
起床時刻に向けて少しずつ明るくなる「光目覚まし」は、暗い季節のための道具です。音を鳴らさずに使えるか、置き場所でどれくらい明るく感じるかは機種で違います。光目覚ましは音なしで使える?で選び方をまとめています。家族と同じ部屋で寝ている場合は、家族を起こさない目覚ましの選び方も参考になります。
4. 日の出のあとに、外の光を浴びる時間を作る
室内の照明は、晴れた日の屋外の明るさにはかないません。通勤や通学で外を歩く時間、ベランダで朝食をとる数分など、日が昇ったあとに外の光を浴びる時間を毎朝どこかに入れておくと、体内時計が合いやすくなります。
5. 休日も、起きる時刻を2時間以上ずらさない
暗い朝がつらいからといって休日に昼まで寝ると、その週の体内時計はさらに後ろへずれます。睡眠ガイドも、休日に起床時刻が大きく遅れると時差ぼけのような状態になると注意しています(ソーシャルジェットラグ)。
起きられない状態が続くとき
秋冬は誰でも朝がつらくなりますが、何をしても起きられない、日中も強い眠気やだるさが続く、気分の落ち込みが2週間以上続く、といった場合は、季節だけの問題ではないかもしれません。内科や睡眠外来、心療内科に相談してください。こどもの「朝起きられない」が続く場合は、起立性調節障害など別の原因もあるため、小児科に相談するのが安心です。
よくある質問
東京以外の地域でも同じですか?
日の出の時刻になれば、もう外は明るいですか?
照明の明るさで、本当に効果がありますか?
冬の間だけ起床時刻を遅らせてもいいですか?
参考:国立天文台暦計算室「日の出入り」(東京・2026年1〜3月、6月、9〜12月)/厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」。資料確認:2026年10月10日。一般的な健康情報であり、個別の診断や治療を目的とするものではありません。